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2009.03.31 Tuesday

コンドーム普及を妨害する偏見

アフリカを訪問中のローマ法王ベネディクト16世が「コンドームの配布ではエイズは克服できない」と発言し、波紋が広がっている。アフリカは世界のエイズウイルス(HIV)感染者の67%が集中し、国連やNGOが有効なエイズ対策としてコンドームの無料配布を続けているだけに、カトリック信者が急増している地域でのこうした発言は今後も尾を引きそうだ。
(2009.03.19 朝日新聞)
(禁欲や貞操をしたところで)HIVに感染した〔アフリカの〕女性の多くは、夫やパートナーから、感染している
(2004.09.24 The Guardian グローバル・エイズ・アップデート)
国連合同エイズ計画(UNAIDS)のコーディネーターを務めるアルベルト・ステラ氏は22日、中南米でのHIVウイルスの急速な感染拡大について、ローマ・カトリック教会がコンドームの使用を禁じていることも一因だとの見方を示した。
 UNAIDSによると、中南米のHIVウイルス感染者とエイズ発症者の数は合計で約170万人。2004年には最大32万人だった新規感染者数が2006年には最大41万人に増えるなど、急速な広がりを見せている。
 ホンジュラスやニカラグア、コスタリカを担当する同氏はロイターに対し「中南米ではコンドームが悪者扱いされているが、もし使われていたなら、地域の感染拡大は解決されることを保証する」と述べた。
(2007.10.23 ロイター)
偏見を広めてコンドーム普及を妨害している宗教はカトリックだけではない。ローマ法王の非常識な妄言と同じような意味で使われているインチキ宗教グッズが、アメリカの宗教系音楽グループなどの影響で日本にも流通しているらしい。
〔サウスパークの〕今回のエピソードのテーマは、ディズニーが仕掛けた、アイドルグループ(ボーイ・バンド)の一つ、ジョナス・ブラザーズに対する皮肉。このバンドは最近、訪日を果たしたそうです。アメリカでは若い少女の間で大人気だそうです。
The Ring(1301)
http://www.southparkstudios.com/episodes/220683/

このバンドは、ディズニー・チャンネル所属なのですが、局側の方針で、「純潔リング」(a purity ring)を指にしてステージにあがるらしい。ウィキによると、ジョナスのメンバーの家はみんなペンテコステ派の中のAssemblies of God (貧乏白人の宗教。ザ・シークレットもこの系統のビジネス) の牧師なんだそうです。
純潔リングというのは、完全にクリスチャンの文化的な象徴であって、「結婚するまでセックスはしません」という誓いのリングです。アメリカでは敬虔なキリスト教徒たちが、こういう「純潔リング」をするんだ、ということはアメリカの新聞で書かれているのを読んだことがあります。
(2009.03.13 中田安彦)
「結婚するまでセックスはしません」という誓いだけなら問題なさそうに見えるが、純潔リングは、避妊や性病について正しい知識を教えない反コンドーム教育のためにアメリカで使われている宗教グッズだ。
反コンドーム教育に洗脳されて純潔を誓った若者は初体験でのコンドーム使用率が低下し、追跡調査結果の性感染症罹患率は誓約しなかった若者と変わらなかった。純潔を誓った若者の88%は結局数年以内に誓いを破るので、その後は純潔を誓った若者のほうが危険になる。ブッシュ政権が公立学校での反コンドーム教育を推進し続けた結果、アメリカでは10代少女の妊娠が増加し、10代の性感染症も増加したという。
つまり、純潔リングは「セックスしません」という誓いではなく「コンドームしません」という異常な誓いになっているという現実が、純潔リングをネタにしたサウスパークのエピソードではラストのケニーの死に様につながる(※サウスパークでは話の途中でよくケニーがあっさり死ぬのがお約束になっている)。インチキ宗教番組みたいな教訓臭い終わり方なのも皮肉。(字幕付き動画→)www.megavideo.com/?v=3R7RQDH6
サウスパークは以前にHIV感染ネタの回もあったが、それもいつものように超サイテーな話だった。
米国では、1980年代半ばから、性病やエイズ感染症の予防から、ティーンエイジャーに性交渉の時は、避妊具(コンドーム)を使用するように指導をしていた。ところが、ブッシュ政権発足5年前から、政府はコンドームの使用に否定的な立場をとるようになった。その中心的な役割を担っているのが、「シルバーリング・シング」というキリスト教右派の宗教団体が主宰する純潔教育プログラムである。連邦政府と州政府は、数年間で100万$以上の資金をこの団体に提出して、奨励している。
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このような純潔プログラムを奨めようと、連邦政府は1億6700万$の予算を計上。但し、この助成金の支給をえた団体は、コンドームの効果を訴えることはできない。マイナス面だけを強調するように義務づけられている。
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こうした純潔教育の一貫であるコンドームを否定する教えに異議を唱えるのが、コロンビア大学のピーター・ビヤマン教授だ。彼は4700万ドルを投資し、2万人以上の若者の性行動と健康の調査プロジェクトを実施した。こうした純潔教育の効果として、初体験が18ヶ月遅れるメリットはあるものの、結局88%の若者が誓いを破り、初体験でのコンドームの使用比率が30%低く、後々影響を与えていると批判する。なにしろ、彼等は避妊具の使い方も、買い方も知らないのである。そして誓いをたてた者ほど、アナルSEXなどのリスクの高い性行動に走りがちであるという。周辺行為や、オーラルSEXは、性行為の範囲にはいらないという言い訳がつくからだ。
(2005.11.06 CBS News konstanze
 期待に反して純潔を誓った若者の各種性感染症罹患率は、誓約しなかった若者と比べて差がなかったのです。というのは、コンドームの有効性や使用法などについて教えられていないこと、性器を結合するという点においては禁欲を守るものの、口腔性交や肛門性交などに向かい、結果として性感染症を広げてしまった危険性があります。
(2005.05.06 北村邦夫医師 毎日新聞)
米国の10代少女の妊娠が2006年、15年ぶりに増加したことが、米国立保健研究所(NIH)が11日に発表した統計調査で判明した。
(2008.07.11 CNN)
米国では、性感染症(STD)が増え続けている。その中でもクラミジア感染症が特に増えており、2006年には年間約100万件の新しい感染が追加報告されるなど、記録的なものとなった。
クラミジアは米国で報告されている感染症の中で、最も身近なもの。女性の骨盤内炎症疾患や不妊の原因にもなっている。米国疾病管理予防センター(CDC)によると、2006年には10万人あたり約350人が感染しており、2005年と比較して5.6%増となった。最も感染率が高いのは15歳〜19歳の若い女性のため、CDCでは26歳以下の女性は毎年検診を受けるよう勧めている。
(2007.12.17 ヘルスデージャパン)

・関連
→ アメリカの援助はアフリカのエイズ感染リスクを拡大している
→ 禁欲主義をアフリカに強制した米政府高官が買春発覚で辞任
→ 性道徳だけ教えても性感染症予防にはならない
→ 宗教によるニセ科学「HIV否定論」で母子感染拡大
→ HIV感染予防についてよくある誤解

2017.05.29 Monday

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