2009.06.14 Sunday
騒動を利用して、無関係な表現まで検閲しようとする団体
この騒動に関する報道で、現実の児童保護を目的とした児童ポルノ法とゲーム表現の問題を関連づけるのはおかしい。モデルが実在しないゲーム・アニメ・マンガも児童ポルノ法で規制しろと主張している日本ユニセフ協会はafpbb.comも単なる広告媒体のひとつと考えているのだろうが、AFP通信として書かれた記事は海外に配信されることもあるので、宗教団体が日本ユニセフ協会を利用して発表した妄言をただ垂れ流すのではなく、事実関係を正しく伝える記事にしてほしい。欧米では家族で入浴してる写真があっただけでも親は性的虐待の疑いがかけられ処罰されるというが、そんな宗教的基準で日本を「児童ポルノの主要な製造拠点」と非難するのは偏見にすぎない。
児童ポルノ法によって単純所持を処罰するということは、児童虐待と無関係な人物でも処罰するということだ。たとえば兵庫県で2歳の娘の裸の写真を母親が児童ポルノとして販売した事件があったからといって、自分の子供の記念写真を撮って保存しているだけのごく普通の親たちまで児童ポルノ犯人として処罰するのは弊害が大きすぎる。
児童ポルノ法という名称から、悪質なポルノだけを規制する法律という印象を持つ人も多いようだが、日本の児童ポルノ法には芸術や歴史資料などを除外する規定は何もないため、運用面でも芸術的価値などへの配慮がなく、海外で芸術として評価されていた写真家・清岡純子の写真集も国会図書館では閲覧禁止になっている。
このためゲーム・アニメ・マンガなど創作物が児童ポルノとして規制され所持しているだけで処罰の対象になると『となりのトトロ』や『ブラックジャック』や『はだしのゲン』が自宅にあるだけでも逮捕される可能性がある。日本中の所持者全員が一斉逮捕されることはありえないが、いいかげんな見込み捜査や別件逮捕の口実に使われる危険性は高いだろう。
この騒動の経緯については「反ヲタク国会議員リスト」「崎山伸夫のBlog」「王様を欲しがったカエル」などのブログが詳しい。
騒動に乗じてゲームをバッシングしている国際的団体イクオリティ・ナウの理事の1人である日本人弁護士は、ポルノ・買春問題研究会(APP研)という日本の表現規制団体の主要人物で、APP研のサイトに寄せられたセクハラ被害者からの相談メールを、被害者に無断で担当弁護士に告げ口するという非常識な対応をして、担当弁護士との関係が悪化した被害者から守秘義務違反で訴えられており、どうやら実在の女性の人権を守る意識は低いようだ。
またAPP研は、1990年代前半にレイプ的演出手法が批判されたAV監督・バクシーシ山下に現在も粘着しており、レイプ的演出とは無関係な著書『ひとはみな、ハダカになる。』まで絶版にさせようとしている。
・関連
→ ネット検閲が日本にも導入されるおそれ
→ いつのまにか過剰になる表現規制
→ 通報されているものはほとんど児童ポルノではない
→ 教義を法律にしようとする宗教団体
児童ポルノ法によって単純所持を処罰するということは、児童虐待と無関係な人物でも処罰するということだ。たとえば兵庫県で2歳の娘の裸の写真を母親が児童ポルノとして販売した事件があったからといって、自分の子供の記念写真を撮って保存しているだけのごく普通の親たちまで児童ポルノ犯人として処罰するのは弊害が大きすぎる。
児童ポルノ法という名称から、悪質なポルノだけを規制する法律という印象を持つ人も多いようだが、日本の児童ポルノ法には芸術や歴史資料などを除外する規定は何もないため、運用面でも芸術的価値などへの配慮がなく、海外で芸術として評価されていた写真家・清岡純子の写真集も国会図書館では閲覧禁止になっている。
このためゲーム・アニメ・マンガなど創作物が児童ポルノとして規制され所持しているだけで処罰の対象になると『となりのトトロ』や『ブラックジャック』や『はだしのゲン』が自宅にあるだけでも逮捕される可能性がある。日本中の所持者全員が一斉逮捕されることはありえないが、いいかげんな見込み捜査や別件逮捕の口実に使われる危険性は高いだろう。
そもそも2008年においてBBFC〔全英映像等級審査機構〕の審査が緩過ぎるとして、保守党下院議員Julian Brazier(ジュリアン・ブライザー)がBBFC審査を上告できる政府組織の設立を可能とする法案を支持するヴァズ議員が「殺人や強姦を行うゲームがある」と証言したところ、強姦ゲームの存在など無いと当時批判されました。この数ヵ月後、ヴァズ議員が「レイプレイ」を持ち出してきたという具合です。これは推測でしかありませんが、強姦ゲームがあるという思い込みで発言したものの、国内にはそのようなゲームが無いのが判明した為に色々検索した結果、Amazonのマーケットプレイスを経由して日本の「レイプレイ」を発見して、これを攻撃再開の糸口としたと思われます。
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言うまでもありませんが、この問題難しくさせている理由の一つが英国ではアメリカほど様々日本の作品が浸透していませんし、弁護する有識者も足りないというのもあります(もっとも同じ事はアメリカ自体でもいえるのですが)。同時に海外ではHentaiという単語が一人歩きしている実情もあります。
(2009.06.12 兼光ダニエル 連絡網AMI Mailing List)
「女性に対する差別や偏見を助長する」というのは、表現を制約する根拠にはなりません。批判し、非難することは当然としても、発売禁止を求めることは間違っています。と言っても、ああいう人は聞かないんでしょうけどね。
「イクオリティ・ナウ」 Equality Now
http://www.equalitynow.org/english/index.html
http://www.equalitynow.org/english/actions/action_3301_en.html
このサイトには、ご丁寧にクレームレターのテンプレがついていますが、内容は滅茶苦茶です。
(1) 女性差別撤廃条約 5(a)は、エロゲーを含むポルノグラフィの規制を批准国に義務付けていません。
(2) 日本国憲法第14条は、エロゲーを含むポルノグラフィの規制を日本国に義務付けていません。ていうか、「すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。」という条文から、政府に対するポルノ規制の義務を読み込むという非常識な解釈は聞いたことはありません。旧司法試験の答案なら不合格間違いなし。
(3) エロゲーはただのフィクションです。女性差別や女性に対する暴力を助長するものではありません。
(4) エロゲーに被害者はいません。生身の人間と創作物であるキャラクターを同一視すべきではありません。
(2009.05.08 弁護士山口貴士大いに語る)
表現の自由の限界を考える時に、「殺人」と「殺人を助長する創作物」は、他者の権利侵害のあるなしの点で、分けて考えないと、頭悪いと思われますよ。
対立利益が違うんですよ。こういうことがわからない人は議論に加わってはダメですよ。
政治的見解を表明するために殺人するという場合は、そういう表現自体が重大な権利侵害だから、表現の自由の面は大幅に制約される。
殺人行為一般を肯定するとか、助長するとか、煽動する表現の場合は、それ自体では、権利侵害はないから、権利侵害以外の理由(公共の福祉)以外の理由で制約されるとしても、表現の自由が大幅に制約されることはない。
(2009.06.09 奥村徹弁護士の見解)
この騒動の経緯については「反ヲタク国会議員リスト」「崎山伸夫のBlog」「王様を欲しがったカエル」などのブログが詳しい。
騒動に乗じてゲームをバッシングしている国際的団体イクオリティ・ナウの理事の1人である日本人弁護士は、ポルノ・買春問題研究会(APP研)という日本の表現規制団体の主要人物で、APP研のサイトに寄せられたセクハラ被害者からの相談メールを、被害者に無断で担当弁護士に告げ口するという非常識な対応をして、担当弁護士との関係が悪化した被害者から守秘義務違反で訴えられており、どうやら実在の女性の人権を守る意識は低いようだ。
原告は職場におけるセクハラについて2人の弁護士に処理を依頼。しかし、弁護士の対応に不信感を抱き、この件をAPP研のサイトを通して、面識のない被告弁護士に相談。
サイトには【寄せられた情報に関しては、守秘義務を固く守ります】という一文があったにもかかわらず、被告弁護士は、これを原告が依頼していた弁護士に連絡。
これによって、原告と弁護士の関係がまずくなり、弁護士は原告の依頼を辞退。
これについて「慰謝料150万円を払え」と原告は要求して訴訟を起こし、これに対して大阪地方裁判所は、20万円の支払いを命じた。
ざっとそういう内容で、たったの20万円ですから、たいした不利益ではないと裁判所は見たとも言えますが、被告弁護士の守秘義務違反を認定したことは間違いない。
実際、ダメでしょ、これ。弁護士じゃなくても、非常識と言われて信頼を失います。
(2007.01.22 松沢呉一の黒子の部屋)
〔※大阪地裁判決〕〔※大阪高裁では棄却〕
またAPP研は、1990年代前半にレイプ的演出手法が批判されたAV監督・バクシーシ山下に現在も粘着しており、レイプ的演出とは無関係な著書『ひとはみな、ハダカになる。』まで絶版にさせようとしている。
本の読者対象として設定されている中学生や高校生や小学高学年生がこの本を読み、山下の「デビュー作」として紹介されている「女犯」──この徹底的な女性蔑視と女性への暴力を娯楽化した暴力AV──などを視聴したら何が起きるでしょうか。書籍の内容を確認してみたが『ひとはみな、ハダカになる。』の本文中には『女犯』やレイプ表現に関する記述はないので、APP研が問題にしているのは奥付の著者プロフィールに小さな字で記載された【大学在学中からAV業界に足を踏み入れ、90年に『女犯』で監督デビュー。】という部分のことらしい。書籍の内容に直接的な問題がないのに他作品への批判をこじつけ「この本を読むことによって子どもに深刻な被害が発生する」として販売中止を求めるというのはもはや宗教的な理由としか思えない異常な行動で、女性や児童の保護という趣旨にはまるで当てはまらない。
(2009 ポルノ・買春問題研究会)
367 名前:朝まで名無しさん 投稿日:2009/05/08(金) 13:44:51 47pv93FM
〔『ひとはみな、ハダカになる。』の回収・絶版を求める〕署名をはじめたのは救世軍などキリスト教系の団体 http://blog.goo.ne.jp/pop0808/e/9795b341984cb87b33041ef9afc39cf4
問題にされているAV監督の著書『ひとはみな、ハダカになる。』にはエロ画像とか違法行為を推奨するような文章はまったく掲載されてないので、都道府県条例で有害図書指定されるような要素はまったく何もない。
しかし「聖書のみが神の法規」という教理の救世軍はAV監督が未成年向けに本を書いたことが気に入らないため出版社に回収・絶版を求めるという感情的な行動をとっている。
(2009.05.11 カマヤンの虚業日記)(2009.05.08 2ch.net)
率直な言い方をすると、この本を読んでくれている年代は、ぼくの天敵なんです。
なぜなら、高校生に限らず、中学生までもが、身分証明書を偽造して撮影に応募してくることが本当にあるからなんです。そういう女の子の大人っぽさと証明書とを信用して撮影したりするとあとがたいへんです。だまされたのはこちら側だというのに。児童福祉法違反なんかで逮捕されて、こちらが全責任を問われてしまいます。
(2007 バクシーシ山下『ひとはみな、ハダカになる。』P15-16 理論社)
・関連
→ ネット検閲が日本にも導入されるおそれ
→ いつのまにか過剰になる表現規制
→ 通報されているものはほとんど児童ポルノではない
→ 教義を法律にしようとする宗教団体














